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パピちゃんハッピーバースデー!!!


……厳密には数十分フライングなんですけども。
私が明日は仕事やら病院やらで帰りが遅くなりそうだったので、今のうちに用意しておこうと思いまして。

そんなわけで、5月25日はフォロワさんのパピちゃんのお誕生日です。
いやあ、めでたい!
彼女にはPG一年組とかPG一年組とか高尾さんとか諸々大変お世話になっております。
合同本楽しかったなー!
誕生日にPG一年組描いてくれたり表紙描いてくれたりグッズをくださったり控えめに言って女神だなー!

そんなわけで、私も何かしたく。
せっかくなので。せっかくなので。

パピちゃんが以前呟いていた赤降ネタをひっそりと形にしてみました。
大分イメージが変わってしまいましたけど……。
それに何だかやっぱり少女漫画みたいになるんですよ、私が腐向けを書くと……。
いや、少女漫画に怒られるかもしれませんけど……。
ピュアなあずさが書くからピュアになってしまうんですよね。仕方ないね。あずささんだからね。


ちなみに誕生日といえば。
一昨日(22日)は春樹の誕生日でもありました。わっふぃ!
その内、こないだ書いた倭鏡伝の読み切りバージョンもアップしていきますね。
余裕ができましたら……へへへ……。


さてさて、赤降は追記から~。

以下、一応の注意事項。
戻るなら今やぞ。パピちゃん。今だからな(圧)


※腐向け
※赤降
※僕司くん(時系列?食べちゃったね!)



**********


「俺、お前と友達になれて良かったよ」

 ――その日、降旗光樹は少しだけ……いや、もしかしたら結構、浮かれていた。

 赤司征十郎と映画を見、ゲーセンで色々と遊び尽くし、最後にスポーツショップで新しいシューズを買った。
 会話は弾み、降旗の言動に赤司も楽しそうに笑ってくれていた。
 新しいシューズを選んでくれたのも赤司だ。
 次の休みはどこに行こうか、新しくできた水族館もいいな、なんて盛り上がって――降旗は純粋に楽しかったのだ。
 本当に楽しくて、ウキウキして、浮かれていた。

 だから――降旗の何気ない言葉に、赤司が真顔になるだなんて、思ってもいなかった。

「友達……? 僕と君が?」

 ヒュッと息をのんだ。サァ、と血の気が引いていく。

 ――これが例えば、クラスの友人が相手だったら。
 そして笑いながらだったら、降旗も「傷つくぞー!」なんて笑い飛ばせていただろう。
 火神のような熱い男だったら、「友達じゃねぇ! 親友だろ!」なんて言葉も期待できたかもしれない。

 だけど、赤司のそれは、違った。

 本当に。赤司自身が想定外だとでもいうように。
 疑問に満ちた目で、彼は問うたのだ。

 自分と彼が、友達なのかと。

 降旗の震える手から、シューズの袋が落ちた。

「あ……はは……」

 まだ街中だ。人通りも多い。
 通行人がちらちらと視線を送ってくる。

 泣くな、ととっさに思った。
 泣くな。こんなところで情けないところを見せるな。しっかりしろ。笑え。せめて、笑え。

「ごめん、俺」

 へたくそな笑顔で顔を上げると、困惑した表情の赤司と目が合った。
 困らせている。自分が。その事実に胸が痛い。

 降旗はシューズを拾い、赤司に背を向けて走り出した。


***


「それが昨日の出来事……ですか」
「心配かけてごめんな……」

 いつものマジバにて。
 降旗は苦笑してシェイクをすすった。
 放課後、黒子に声を掛けられ問答無用で連れてこられたのだ。
 朝からぼんやりしているのがバレたらしい。気をつけていたつもりだったのだけれど。
 シェイクを横に置き、ためいきを一つ。

「俺、うぬぼれてたよ」
「降旗くん……」
「あの赤司と友達になれた、なんてさ。天才と凡人が対等になれるわけないのに……。今思うとすげぇ恥ずかしいな……」

 赤司は、自分とは次元が違う。あらゆる意味で。それは降旗自身も分かっていたことだった。

 もしかしたら彼は、同情して自分に付き合ってくれていたのかもしれない。
 天才だから凡人にも施しを与える余裕があるのだ。
 だから。

 グルグルとネガティブな感情が止まらない。
 少しだけシェイクのカップを握る手に力を込める。
 めこ、と情けない音がして凹んだ。今の自分みたいだ。

「でも、俺は楽しかったんだ。友達になれたと思って、すげぇ嬉しかった。最初は怖かったけど、案外、気さくな奴でさ。話してるとだんだん面白くなってきて。……でも、今度からは迷惑かけないようにしないとな」
「おかしいですね」
「?」

 ずごご、と黒子はシェイクをすする。
 無表情ながらも勢い良くシェイクが減っていくのが降旗の目にも分かる。

「おかしいって、何が?」
「いえ。赤司くんも楽しんでいたと思いますよ」
「でも、俺がムリヤリ付き合わせたようなもんで……」
「そもそも初めに誘ったのは赤司くんでしたよね」
「あ……」

 思い返す。

 遊ぼう、と声を掛けてきたのは確かに赤司の方からだった。
 厳密には「来週空いている時間はあるか」で、降旗にはその質問の意図がつかめなかった。
 そりゃあ秒刻みのスケジュールそうな赤司と違って降旗は暇な部類だ。もちろん部活を除けば、の話だが。

 暇な日を告げれば、赤司は「じゃあ10時に駅で」と微笑み去っていった。
 取り残された降旗がいかに動揺したか。思い出すのも恥ずかしい。
 そもそも赤司だって言葉足らずだ。

 10時に? 駅で? どうすんの? リンチでも始まんの? チワワ風情が赤司の視界をうろちょろしたから? お前生意気なんだよって? チワコロされんの? お父さんお母さん僕は短い一生でした、でもバスケを精一杯できたことには感謝しています――。

 黒子に「遊びのお誘いですよ」と言われるまで半ば本気で遺書を考えかけたし、実際に遊ぶまで、「もしや緑間みたいに下僕がほしいんじゃ」とパシられる想像までした。

 ともかく、声を掛けてきたのは赤司からなのだ。
 当たり前だ。
 当時の降旗なんて、赤司と話すといつも緊張でカチコチだった。そんな自分が声を掛けられるはずもない。
 赤司から声を掛けられたときだって、「ひゃい!」「なんで俺!?」「誰かと間違ってるんじゃ」「いいえももも文句なんて!」と挙動不審に陥っていたものだ。

 ふう。
 冗長になった回想を終え、降旗は溜息をついた。

「あれは赤司の気まぐれだったんだよ。じゃなきゃ俺に声を掛けたりなんてしないし、あんな風に言わないだろうし……」
「ですが……降旗くんと遊んだ日は、よく赤司くんから連絡が来ていましたよ」
「え?」
「最初は『彼の口数が少なかったようだが、退屈させてしまっただろうか』『食事もあまり進んでいなかったようだが店が悪かったんだろうか』『どこに行けばもっと話せるだろうか』と心配する内容でした」
「え、ええ……?」
「途中からは降旗くんとどこどこに行った、あれをした、写真を撮った、おそろいを買った等々。ご丁寧にあんなことからこんなことまで。もはや報告という名の自慢メールになっていました」
「えええ……?」

 淡々と告げられる事実に目を丸くする。
 想像できない。
 いや確かに、赤司はちょっと、そう――天然っぽいところがある。
 だから、黒子に変わったメールをしていてもそれはおかしくない。
 おかしくないが。それにしたって。

「光樹!」

 ふいに声を掛けられ、降旗は肩を跳ねさせた。
 とっさに振り返る。
 振り返った先には――息を乱した、赤司の姿。

「あか、し……?」
「光樹、聞いてくれないか」
「いや、何でここに? しかもそんな急いで……」
「君を探していた。てっきり学校に行けば会えると思ったのに、今日は部活が休みだと聞いて……。返事もないし、テツヤも簡単には教えてくれなかったからね」
「え」

 慌ててケータイを見る。
 確かに赤司からの連絡と着信がいくつか入っていた。

 黒子を見る。
 ふい、と顔をそらされた。
 ずここ、と空になりかけているシェイクを吸っている。
 誤魔化しているつもりだろうか。

 周りの客が少しだけざわついている。
 赤司はただでさえ目立つのだから仕方ない。
 降旗は慌てて立ち上がった。

「とりあえず場所を変えて……」
「いや、いい。すぐに聞いてほしい」
「聞くって何をだよ。昨日の続きか? 絶交宣言でもするつもりか?」

 言ってて悲しくなる。
 今まで友達ではなかったのかもしれない。
 でも、これからもその可能性はないのか。

「そうじゃない」

 ぎゅ、と手を握られる。
 ビックリして、顔を上げた。
 恥ずかしくて「放せよ」と言いかけ――彼の真剣な瞳に、飲み込まれる。
 言葉が、出ない。
 何もかもをその瞳に閉じこめられたみたいに。

「傷つけたなら、すまなかった」
「俺は……」
「僕は、君といれて楽しかった。君といると何でも新鮮で、君の意外な一面はもちろん、自分の意外な一面も知った。もっと一緒にいたいと思った」

 同じ気持ちだった。
 だが、降旗には理解できない。
 それならば、どうして。

 赤司の表情が曇る。
 苦しげな、憂えを帯びた表情。
 何もかもを見通しているような、余裕の王者の風格なんて、そこにはカケラもなくて。

「だけど、違う。……あれからずっと考えていて、やっとわかった。僕は友達として君を思ったこともなければ、友達になりたいわけでもないんだ」
「……っ」
「それ以上の関係を君に望んでいる」
「……え?」

 予想外の言葉に、何度も瞬く。

 これがクラスの友人だったなら。
 「どーゆう意味だよ!」とふざけて笑い合えただろう。
 火神のような熱い男なら。
 「親友だ!」という言葉も期待できただろう。

 だが、相手は、赤司征十郎で。
 あの、赤司征十郎で。

「それって、どーゆう……」
「君を誰よりも大切にしたい。そして君の、一番になりたい」
「……いち、ばんに……」
「……気持ち悪いかもしれない。蔑んでくれてもいい。だけどそれが僕の正直な気持ちだよ」
「気持ち悪いなんて」

 降旗はとっさに首を振る。
 降旗だって素直な気持ちだった。
 男から実質の告白をされても、嫌悪感というものは何も湧いてこない。
 降旗自身に偏見がなかったのだろうか。それとも相手が赤司だからだろうか。
 今まで考えたことがないので、わからない。

 ただ。
 ――ただ、妙にホッとした自分がいるのは確かで。

「一緒にいるの、やめなくていいのか……?」
「やめられたら僕が困る」
「また遊んでくれるのか……?」
「光樹が嫌じゃなければ。話していた水族館だって行ってみたい。君と行きたい場所、見たいもの、共有したいものが山ほどありすぎて時間が足りないくらいだ」

 それは。
 ――それは。
 同じ気持ち、なのではないだろうか。
 降旗だって、彼ともっとたくさんの時間を共有したい。
 一緒に遊んで、話して、笑って、そして――。

「光樹。君の時間を僕にほしい」
「え!? え、と。でも、俺、そんな……」
「赤司くんは、いつも突飛すぎるんですよ」
「……黒子?」
「テツヤ」

 突然割り込んできた黒子に、降旗と赤司、同時に視線を向ける。
 二つの視線を受けた黒子は溜息をついた。

「それでは降旗くんだって困惑します。先ほどの話では、友達としてのラインにすらお互い立てていなかったわけですし」
「それはそうだが……」
「……そうだな。じゃあさ、赤司」

 黒子のアシストに肩の力が抜け、降旗は彼に向き直った。
 手を差し出す。
 ヘラリ。笑顔を向ける。

「まずは、友達から。――どうかな? なんかその……マンガみたいな、ものすごく定番なセリフだけど」
「……ふむ。恋愛の王道というやつだな」
「そ、そうなるのカナー?」
「いいだろう。これからは全力で落とさせてもらいに行くよ」
「わ、わあ……」

 赤司の本気はすごそうだ。
 微笑みからすでにオーラが違う。
 凡人の自分はその輝きに溶かされてしまいそうだ。

「……それと、これは友達としてのお願いなんだが……」
「ん?」
「…………光樹も、名前で呼んでくれないか」
「え?」

 自信満々な態度から一転。
 おずおずと言われた、赤司にしては随分と可愛らしい「お願い」に、降旗は目を丸くした。
 よく見れば、赤司の耳が少しだけ赤い。
 だけどこちらを見る眼差しは、痛いほどに真剣で。
 なんだかとてもくすぐったい。思わず笑ってしまう。

「わかった。……征十郎」

 ――まずは、ここから。
 二人の未来を、始めようか。


**********


パピちゃん、いつもありがとう!
お誕生日おめでとうでした!
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