まつげ組の何でもない日常の話

連続してあれですが、フォロワーさんの南さんがお誕生日だということで!
おめでとうございます!
南さんには委託なんかでも大変お世話になっております。
PG一年組スキー同士、今後ともよろしくお願いします。

追記から小話どん!


*黒バス二次創作
*まつげ組(黄瀬、緑間)

「あれ?」

 貴重な休日、偶然見かけた緑頭はよく知る人のそれで。

「緑間っちじゃないっスかー」

 その声に気づいた目の前の友人はこちらを振り返り、何とも微妙な表情(かお)をしてみせた。――とは言っても、彼、緑間真太郎はとりあえずこういう表情をしていることが多い。ある種のポーズだろう。黄瀬は彼の満面の笑みなど滅多に見たことがない――多分見せられたらそれはそれで気持ち悪い――ので慣れっこだ。

「……黄瀬か」
「こんなとこで何してんスか?」
「お前こそどうしてこっちに来ている?」
「え? 遊びに来ただけっスよ。ついでに姉ちゃんから何かこう……ああこれ、このグッズの限定品を頼まれたから買いに行くとこ」

 質問に質問で返されたが、特にやましいことがあるわけでもない。正直に答えながら黄瀬涼太は携帯端末機をいじって画像を見せた。ゆるキャラらしいがなかなかクレイジーで、黄瀬としてはこれの一体何が良いのかいまいち分からない。最近のゆるキャラ界隈は混沌としすぎだろうというのが正直なところ本音である。女とは奇妙なものを可愛がりたがるようだ。姉が「コレ少しあんたに似てない?」などと言ってきたこともあるが、非常に解せない。
 画像を覗き見た緑間はしばらくじっとそのままだった。おや、と思う。彼がこういったものに興味を持つのは珍しい。

「黄瀬。これはどこにあるのだよ」
「へ?」
「限定品なのだろう?」
「あー、っと。道、結構複雑でもうちょい歩くんスけど……え、緑間っち、興味あんの?」
「おは朝のラッキーアイテムなのだよ」
「デスヨネー」

 そんなことだろうと思った。中学の頃から訳の分からないものを持ち歩いているとは思っていたが、高校に上がった今でもそのこだわりは健全なようだ。ある意味、とても「らしい」。

「どうせなら一緒に行くっスか? 説明もめんどいし」
「む……」
「ていうか、ラッキーアイテム探してた緑間っちはここで突っ立って何してたんスか」
「まあ……人待ちだ」

 渋々といった様子で口を開いた緑間は、しかし本当にただ人を待っていただけではないようだった。ちらちらと背後――クレープ屋を気にしている。その様子に黄瀬もピンとくる。ははあ。もしかして。

「クレープ食べるつもりだった?」
「小腹が空いたのだよ」
「へー。相変わらず甘いもの好きなんスねえ。で? 買わねーの?」

 素朴な疑問は当然のもので。
 首を傾げれば、ぐう、とうなり声にも近い何かが返される。ますます訳が分からなくて黄瀬はクレープ屋を覗き込んだ。店外にはたくさんの種類のメニューがこれでもかというほど並んでいる。果物やアイスがトッピングされた見るからに甘いもの、食事系のもの、若干のゲテモノじみたものまでバラエティに富んでいる。よりどりみどりだ。

「それが決まればこんなところに30分も突っ立っていないのだよ」
「それもそう……30分!?」
「早く着きすぎたからずっと見ていたのだがどうも決められん」
「えええ、えええ……緑間っちの好きなの選べばいーじゃん」
「この小豆デラックスか抹茶サンデーかで迷っているのだよ」
「いっそ両方にすればいいんじゃ?」
「そこまで空いていない」

 食事が入らなくなるだろう、と至極真面目な顔で言ってのける大男に、黄瀬はわずかに表情をひきつらせた。相変わらずくそ真面目というか、なんというか。

「緑間っちってほんと、頭いいのにバカっスよねぇ」
「な!?」
「お姉さん、クレープ二つくーださい。小豆デラックスと抹茶サンデー」
「おい黄瀬、話を聞いていたのか!」

 喚いている緑間を無視して中の店員に笑いかければ、わずかに頬を染めた女性店員が「はい」と上擦った声で返してくれた。慌てたように作業に取りかかりだす。薄い皮が重ねられ様々なトッピングがされていくのはさすがの手際だ。他のより若干アイスや餡の量が多いのは気のせいだろうか。気のせいだろう。けれどせっかくなので、渡してくれた店員にいつもよりさらにニッコリ笑って礼を言ってやる。

「おい、黄瀬! 無駄に二つも頼んでどうす、」
「はい」
「……何だ?」
「緑間っちはどうせアンコ好きでしょ、とりあえずそっちね。んでオレは抹茶。後で半分交換っスよ」
「……それは」
「あ、お金はちゃんともらうっス」
「あ、ああ……」

 パチパチと瞬いた緑間は、いくらか困惑しているようだった。溶けるっスよ、と言ったところでようやく黄瀬の手からクレープを受け取る。それを見て黄瀬も一口口に含んだ。――予想以上に甘い。甘いのは別に嫌いではないが、いつもはもっと違うフレーバーを選びがちなのでいくらか新鮮だ。たまにはいいかもしれない。

「お味はどうっスか、緑間っち」
「……悪くはないな」
「ふは、大絶賛じゃん」
「うるさい」

 思わず笑えば、やっぱり彼はむっつりと不機嫌そうな表情を作り――しかしそれも長くは保たず、お互い顔を見合わせ、クツクツと笑い合ってしまった。


(まあ、たまにはこういうのも、ね?)



「真ちゃんお待たー! ってあれ、黄瀬じゃん。おひさー」
「おひさー。緑間っちの待ち人が想像通りすぎて草不可避」
「どういう意味なのだよ」
「あ、二人してクレープ食ってる! 何なに何味? あー、小豆と抹茶とか真ちゃんチョイスだろ! オレも買っていい? キムチ納豆味気になってたんだよなー。二人にもやるからさ。ぶっは真ちゃんその顔! いいじゃん人事尽くしてチャレンジしてみようぜ、納豆だってオクラだってみんなみんな生きているのだよ友達なのだよ」
「真似をするな、意味の分からないことを言うな!」
「いやぁ、いきなり来てそのテンションはスゲーっスわ」


*****

山も谷も川もオチもないけれど\(^o^)/
ふっつーにふっつーな会話をしている彼らは素敵だと思うんです\(^o^)/
南さんお誕生日おめでとうございました\(^o^)/
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