【わっか】頬の痺れ

2012/08/07 Tue 15:14

お腹が空きました、どうもこんにちは。

北海道はすでに気温が下がり気味なのでしょうか?
暑さにぐったりしていたものの、こんなに早く反旗を翻されると「え、おいおい、お前こんなものか、夏よ、どうした、おい、もういいのかー!」とビックリしてしまう今日この頃です。

そんなわけで少し涼しい今日この頃。
そのせいなのか、日頃の疲れがたまっているのか、なかなかどうして、起きられません。
一応遅刻しない程度には余裕持っているのですが、いかんせん、朝ごはんやら準備にかける時間が……なくなってしまい……。
ちょーっと生活習慣を考え直さねばならないようです。

それにしてもテレビがないもので、世間のオリンピック熱に置いてけぼりです。
う、うぬぅ……。


さて、追記に、お久しぶりな小話をば。
相変わらずわっか日和が分からない方には不親切な仕様です。



**********


「……」
「……」

 頬の痺れは瞬く間に広がって、しかしそれを抑えることもできず、岡崎徹は呆然と目の前の相手を見つめていた。
 徹よりも断然小さなその姿は、しかし、一ミリたりとも怯まない。

「失せろ」

 普段の白雪林檎という少女からは想像もつかないような声で言われ――しかし突っ立ったままだった徹が退くのを待つのも面倒だと思ったのか、彼女の方が踵を返した。


【頬の痺れ】


「……ってぇ」

 ようやく声を出すことを思いだし、徹はため息混じりに自身の頬に触れた。あの小さな手のどこにそんな力があったのか。張られた頬は熱を持ち、じわじわと痛みが広がっていく。

(まあ、なぁ)

『諦めた方が、楽なんじゃねぇの』

 ――無粋なことをしたと思う。徹自身、そんなことを言うつもりは毛頭なかった。人の恋路に首を突っ込んでいられるほど――しかも「諦めた方が」だなんて――自分は余裕のある人間ではない。
 しかし、それでも思わず言ってしまったことには理由がある。林檎の想い人である小倉達樹は徹が昔から知っている人物で、そしてその達樹の想い人である日高樹のことも、徹はまたよく知っていた。彼らとの付き合いは林檎よりもずっと長い。達樹が本当に樹のことを大切に想っていることを、徹は嫌というほど知っていたのだ。その瞳が揺らぐ姿を徹にはどうしても想像できない。いっそブレてしまった方が達樹自身も幸せなのかもしれないが、しかし――小倉達樹という男は清々しいほどに馬鹿で一直線なのだ。
 だから。
 無意識にだろうか、達樹に特別な視線を注いでいる林檎に気づいたとき、徹は居たたまれなくなってしまったのだ。

(……だって、不毛だろ)

 達樹も、林檎も。

「どしたんだよ、徹ー?」

 ふいに中心とも原因とも言える男、達樹に顔を覗き込まれ、徹は思わず舌を打った。

「何でもねぇよチビ」
「チビ!? おまっ、俺と大して変わんねーじゃんか!?」
「うっせ」
「はあ!? ……あれ、てか林檎は?」
「あえて言うならおめーのせいだよ」
「意味わかんねぇし!?」

 徹の八つ当たりにも近い言葉の数々に、達樹はバカ正直に反応してみせる。だから、バカなのだ。そして放っておけばいいものを、無意味に踏み込んでしまった自分も、きっとまた。

「どっち行ったんだってばよ」
「あっち」
「ったくよー、見てたんなら追えよなー」
「へえへえ」
「うっわ可愛くねぇ」
「男が可愛くてたまるかよ」

 くだらないやり取りもそこそこに、達樹が林檎が行ったであろう方向へ走り出す。その背中を見送っていると「とーる」と間の抜けたような呼び声が聞こえ、徹はそちらへ振り返った。林檎や達樹がいなくなったことを不思議に思ったのであろう友人たちが、やいのやいのと賑やかす。

 彼らの抱える痛みとこの頬の痺れは、どちらが大きいのだろうか。
 そんな途方もないことを思い、徹は投げやりがちにため息をつくのだった。


**********


現時点での、簡易相関図。

林檎→達樹→樹→←航樹


徹はなんというか、全てにおいて曖昧ですのでね……w
もやもやぐだぐだした思春期少年です。
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