【わっか】白昼堂々

昨日は久しぶりに花火大会なるものへ出かけていました。
本当に久々ですが、人混みが半端なかったですが……いいですね!
たいへんいいものを魅させてもらいました(*´ω`*)



追記に、わっか日和設定の日向兄弟。
わっか日和だと、日向家は神社に属する家系で、霊感があるんですね。
この設定だけでなんか一本書けてしまいそうな気もしますが、まあ、それはおいといて。
小話どーん。



*******


 日向家の朝は早い。
 それは家が神社だからだということも大きいであろうし、日々の習慣として馴染んでしまっているからでもあるだろう。
 とはいえ時にはサボりたくなるのも人情だというもので。

「あ~~、よく寝た」
「葉兄、欠伸。ちょっとは隠してよ」
「誰も見てねぇだろ、こんな道ばたなんだから」

 顔をしかめて小言を投げてくるのは、日向春樹。葉の二人いる弟のうちの一人だ。よく他人からは「しっかりしてるわね」などと言われるほどには小姑じみている。まだ中学生だというのに将来有望のような、すでに枯れているとも言えるような――そんな優等生気質の弟だった。

「どうせこのおつかいが終われば休みなんだしよ」
「それはそうだけど……」
「お前ってほんとクソ真面目だよな」
「葉兄が緩すぎるんです」

 春樹はきっぱりと切り捨てるが、朝から叩き起こされ様々な手伝いをさせられ、この暑い太陽の下をおつかいのために歩かなければならないなんて、正直ダレてくるというものだ。とはいえ、葉は午前中の「手伝い」は寝て過ごしていたのだが。一方で隣の春樹は文句も言わずにやっている。ご苦労なことである。

「父さんも言ってるじゃん。規則正しく規律正しく、心を鍛えるのが大事だって」
「そういうのはコントロールできねぇチビ樹に言ってやるんだな」
「……あいつも頑張ってはいるんだよ」

 葉の言葉に、春樹は苦笑混じりのため息。
 ――日向家という血筋のせいなのだろうか。葉や春樹、そして末の弟の大樹も、不思議な能力、いわゆる「霊感」なるものを持っていた。生まれつきのものだから特に違和感はないし、自分らにとってはそれが当たり前の世界だ。しかし俗世で過ごすにはやや不便な力であるのも確かで、周りと同様の世界を手に入れるには、力を抑えることが必要となってくる。葉も春樹も当たり前の世界を「閉じる」ことは比較的簡単にできるのだが、不向きなのだろうか、大樹はそれを苦手としていた。「力を制するには強い心が大切なんだよ」とは――父の昔からの教えである。
 ともかく早々とおつかいを終え、暑さで確実に奪われている体力を回復させたい。言ってしまえば休みたい。
 そんな思いで歩みを進めていた葉は、ふいに顔をしかめた。
 目の前に陽炎のように揺らめく、いくつかの影。

「……」

 鬱陶しい。邪魔だ。

『!』

 葉が不機嫌に眼光を鋭くすると、とたんに影がさざめき、薄らぎ、そうして奴らはあっさりと姿を消した。

「……葉兄」
「何だ?」
「害のない霊までビビらせるの、やめなよ」
「だって邪魔だろ」
「そういう問題じゃないよ。地縛霊なのに持ち場失っちゃって、電柱の陰でオロオロしてるじゃん……」
「あっちが勝手に逃げたんだぜ。縛られなくなったんだからむしろ感謝してほしいくらいだ」
「……もう」

 春樹は渋い顔をするが、葉は何のその。悪びれた様子など見せるはずもなく、春樹の頭を乱暴に撫でた。太陽の熱でずいぶんと熱い。

「ほら、さっさと行くぞ」
「仕方ないなぁ……」

 そんな真夏の、昼下がり。


【白昼堂々】


(俺の前を通れると思うなよ、低霊共)


*******



葉兄はこんなんだから、能力は高くても霊能者というプロ?には向かない性格のお人w
自覚あるんでお家を継ぐ気もなし。
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