始まりの続き

樹ちゃんのお話(コレ)の続きメモ。
相変わらず推敲不足の描写不足だけれど!
とりあえず続き書いたら唯夜さんが里桜ちゃんと樹のお話を書いてくれるっていうから!言うから!

注意書きはコレと同じですので以下略!




*****ここから*****


 バレー部員の名前は、木之本航樹といった。
 身長は170センチと少し、徹より若干高い。短い焦げ茶髪に垂れがちな目は見るからに優しそうで、厳しいスポーツマンを連想させることは少しだけ難しい。
 それでも彼はれっきとしたバレー部員であり、しかもかなりの実力を誇るのだ。
 そして彼自身非常に一途にバレーに打ち込んでいるらしく、握ってきた手は皮が厚く、ゴツゴツとしている。何度も豆ができては潰れたのだろう。

 そんな事情があるからこそだろうか、ともかく樹のフォームが良かったとやけに熱心に褒められたわけだが……。

「えーと。あんまり特定のスポーツはやってないかなぁ」

 質問されたからには答えないわけにもいかないだろうと、樹は小首を傾げながらも律儀に返す。
 運動することは好きだ。だが、その中でも特にどれが好きかと聞かれると上手く答えられなかった。どれも違った楽しさがあるし、魅力がある。部活動に入れば他の運動をする時間がなくなるというめちゃくちゃな――樹にとっては筋の通っている――理由で、特定の部には所属していない。

「へぇ……ちなみにバレーは?」
「好きだよー。試合前に時々お手伝いしに行くことはあるし」
「手伝い?」
「あー、こいつ、バカな分運動はできるから。時々助っ人頼まれんだよ」
「バカな分って何だよ、バカとーる」
「うっせえバカチビ」
「チビじゃない!」

 毒づく徹の背中にべしべしと手の平を叩きつける。「いってぇ!」と悲鳴が上がるが構わなかった。彼だって叩かれるのを承知で口にしているのだからオアイコというものだ。

「それよりさ、コーキはいっつもあんなんなの?」
「あんなん……?」
「変な因縁つけられたりとか」
「うーん。まあ、たまにあるけど。気にしてたらキリないっていうか」

 彼はのんびりと笑いながらそんなことを言う。
 徹の話によると彼はエース並の実力を持っているということなので、嫉妬や僻みというものに多く付き纏われていたのかもしれない。それに慣れてしまった部分はあるのだろう。
 だが。

「げせぬ」
「おい、樹?」

 樹は頑張っている人が好きだ。
 そしてそれを邪魔しようとする人は良くないと、単純に、しかし強くそう思う。
 だから。

「わかった! コーキ!」
「え?」
「いつきがボディーガードしたげる!」
「……え?」
「樹?」

 ぽかんとしている二人に構わず、樹はいいアイデアだとばかりに息巻く。邪魔しようとする者がいるのなら、その邪魔の邪魔をしてやればいいのだ。航樹は部活に集中することができるし、くだらない因縁をつける相手も減っていくかもしれない。それで無問題、ノープロブレム。

「おいお前、またバカなこと……」
「いーよ、いつき一人でもやるし」
「あのなぁ! おい木之本、お前からも何か言ってやれよ」

 呆れと怒りを半々にしながら徹が航樹を振り返る。
 話題を振られた航樹は何度か瞬き――。

「よく分かんないけど頼もしいなぁ」

 それはそれはのんびりと笑い、徹に「ド天然野郎」と毒づかれた。
 一度決めたら樹はテコでも動かない。それを徹は百も承知だ。だから彼は諦めたようにため息をつき、結局、全てを受け入れるかのごとくがしがしと頭を掻いたのだった。

「ところで木之本、お前一年だろ。俺らは2年だからな、ちったぁ敬語使え」
「えっ」
「えっ」
「樹まで驚いてんじゃねぇ!」


+++


 それからは奇妙な学校生活が続いた。ボディーガードとして徹を含め三人で登校したり、昼休みには樹が航樹のクラスに乗り込み昼食を食べたり、部活が終わるのを待って三人一緒に帰ったり――とにかく一緒にいる時間が増えた。周りからすれば不気味に感じるほど一気に増えた。
 とはいえ、樹の周りにいる友人たちは慣れたもので、「また樹が徹と何かやらかし始めたぞ」くらいの認識だったりするのだが。

「コーキ! 今日部活は?」

 終わりを告げるチャイムとほぼ同時に教室のドアを開けると、ビックリしたのであろう、中の空気がざわりと揺れる。
 そんな空気を物ともせずに笑顔で立ち上がったのは樹の探していた張本人、航樹だ。

「今日はないよ。だから帰って自主練でもやろうかなって」
「お前、休みの日まで練習すんのかよ……脳みそまで筋肉でできてんじゃねぇのか」

 遅れてやって来た徹が呆れを隠さずにため息をつく。
 さらに樹の頭をぐりぐりと無遠慮にいじってくるものだから、樹は「だぁ!」と思い切りその手を振り払った。そんなに押されたら縮む! これ以上縮んでたまるものか!

「またとーるはそーゆうことばっか言う! とーるこそもっと運動した方がいいんじゃないの」
「お前はそもそも脳みそどこやったんだ?」
「なっ、何だよそれー!」

 二人ぎゃあぎゃあ騒ぐ横で、航樹が「仲いいなぁ」とクスクス笑う。もはやお馴染みになりつつある光景だ。

「おい木之本、だからお前は敬語使えっての」
「敬語? あー、ござるとか?」
「何時代だよ!」
「やーいとーるのござるー」
「徹さんでござる」
「お前らうぜえええ!」

 思い切り徹に怒鳴られ、樹と航樹――主に樹だ――はきゃーきゃー騒ぎながらその場を駆け出した。


+++


「はー、思い切り走ったぁ! 気持ちいい!」
「徹さん、怒ってたなぁ」
「とーるはカルシウムが足りないのだよ」

 ケタケタ笑い、空を仰ぐ。吹き抜ける風が心地よい。肌に張り付いた髪がほどかれ、うっすらと汗ばんだ肌をひんやり冷やしていく。
 近くの広場では子供たちがやかましいほどの声量でボールと追いかけっこをしていて、それが何だか微笑ましい。

「そういや、もうすぐ試合だねぇ」
「うん。樹のおかげか絡まれることも減ったし、練習に集中できてるよ」
「コーキが頑張ってるからこそなのだよ」
「樹もすごいと思うけど?」
「うえっ? すごい?」

 先を歩いていた樹は予想外の言葉に思わず振り向く。
 ポカンとしたまま瞬けば、彼はこっくりとうなずいてみせた。

「最初助けてくれたときも強かったし、頑張って鍛えてるんだろうなぁって」
「あはは。運動好きだし、家でちょっと鍛えられたりするからなぁ。でもそんな大したことじゃないよー」
「でもオレ、カッコイイって思ったな」
「うへへ、そう言われると照れるのだよ」

 褒められるのは純粋に嬉しく、しかしやはり多少気恥ずかしい。照れ隠しにべしべしと背中を叩く――が、徹と違い反応らしい反応がなかった。普段であれば笑って「痛いよ」くらいは言ってくれるというのに。
 不思議に思って見ると、航樹はニコニコとしていた。普段もよくのんびりと笑っている印象が強い彼だが、今日はまた何かが違う。何がと言われると樹には答えられないが、それでも普段とは違うものを感じ、樹はわずかに首を傾げた。
 遠くから徹が走ってくるのが見える。放っておけばその内追いつくだろう。そう思い、視線を再び航樹に戻す。

「ねえ、コーキ」
「うん?」
「どしたの? なんかあった?」
「なんかって?」
「え、と……」

 やはりニコニコと笑みを絶やさない彼に樹は「んー」と短く唸る。

「何だろ。嬉しそうっていうか」
「うん」
「いいことあったとか?」
「いいこと、っていうか……言いたいことができたかな」
「言いたいこと?」
「うん」

 訳も分からずに見上げていると、徹がようやく追いついてきた。
 しかしそのことに気づいていないのか、気にしていないのか、航樹はさらに笑みを深くし――。

「好きだ。だから、付き合ってくれないかな」

 そう、あっさりと言ってのけたのだった。


*****ここまで*****




・どこまで続くか分からないけど、樹寄りの視点と徹寄りの視点をできるだけ交互にできたらなぁ、と思っていたり。
・好きになる過程を色々ぶっ飛ばしすぎたごめん
・いやこれからちょくちょく入れていけたら……い、いいのにね……
・それにしても描写の無さェ……
・まあメモだから!うん、メモだから!←
スポンサーサイト
Home |  Category:メモやら小話やら |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
Tracback

Tracback URL :

Comment

    
Home   Top
 
プロフィール

あずさ

Author:あずさ
武器:シャーペン、ノート、パソコン、ポメラ
レベル:29
二つ名:囁(アビス)
あだ名:エゴイスティックスケコマシ
四字熟語:好色生活
(※二つ名メーカー、脳内メーカー等による結果)
アイコン:朧夜緋雨さまから

最新記事
カテゴリ
呟き、囁き、ぼやきに寝言
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード