ナイショゴト

ほらさんに頂いたイラストがめちゃくちゃ可愛かったので追記からSSをば!

<頂いたイラスト>

ティリ&大

私服姿のティリエさんかわえええええええ━━━━。゚+.ヽ(´∀`*)ノ ゚+.゚━━━━!!
みかん箱の大樹(語弊あり)も可愛く描かれてる━━━━。゚+.ヽ(´∀`*)ノ ゚+.゚━━━━!!

ありがとうございますありがとうございますブワァアッ(色々なものが吹き出てるなう)


※蛇足なSSは追記から
・パラレルはパラレルだけれど、現代なのか何なのか。曖昧設定。
・ヤマなしオチなしイミなし
・いやBLじゃなくてね



*****


「あれ? ティリエじゃん」

 そう言って声をかけると、街中でどこか落ち着きなく周りを見回していた少女――ティリエはハッとこちらに視線を向けた。
 振り向きざまにブラウンの髪がさらりと風になびく。
 いつも落ち着いた様子の彼女らしくなかったが、それを気にせず駆け寄れば、自分の姿を認めた彼女は小さく肩をすくめてみせた。

「なんだ、大樹だったの」
「こんなとこで会うなんて珍しいなっ。……あ、しかも服が違う」

 暇していた大樹としては単純に知り合いに会えるのは嬉しく、つい笑顔になる。
 それに反し、ティリエは服を指摘されたとたんわずかに顔をしかめた。
 透き通るような緑色の目を細め、鬱陶しげに息を吐く。

「ロードの奴にちょっと、ね……」
「? 着せられたのか?」

 花飾りはいつものものだが、全身を纏う上着は流行りのものだ。
 白くほっそりとした足はいつもより惜しみなくさらけ出されている。

 大樹には服のことなどよく分からないが――それも女性のものならなおのこと――いつもと様子の違う彼女を見るのはひどく新鮮だった。
 ティリエは言葉に迷うように視線をわずかにさまよわせ、しかし結局不満や言い訳はため息だけに留めたようだった。
 幾分さっぱりした様子でこちらに視線を合わせる。

「とりあえず家にいたらうるさいから出てきたの。大樹は?」
「オレ? オレは買い物! つってももう終わって、すぐ帰っても暇だからブラブラしようかなーってさ」
「あら。珍しいのね。いつも遊んでて忙しそうなのに」
「んー、友達もみんな忙しいみたいでさぁ……」

 遊んでて忙しそう、はもしかしたら軽い皮肉だったのかもしれない。
 しかしそうだとしてもほとんど事実なので大樹が気づくはずもなく、大樹は大げさにパタパタと手を振り――。

「あ、ティリエは? これからどうすんの?」
「え? 私は……」

 期待に満ちた目に若干身を引きながらティリエは言葉を濁し、

「……特には」

 言い繕うのも面倒だったのだろうか、予定のないことをポツリと告げた。
 とたんに大樹はパッと顔を輝かせる。

「じゃあ遊ぼうぜ!」
「え?」
「暇ならいーじゃん、なっ!」

 そう言って返事を聞く前に手を取り、まだ寒さの残る街の中を意気揚々と走り出した。





 ショッピングといっても4つ、5つほど歳の離れた少女と少年が共通して見れるものなどはそう多くなく、茶会を開くならどんな紅茶がいいだろうかとか――大樹は紅茶に詳しくないのでもっぱらティリエの話を聞いているだけだったが――お菓子はどんなものがいいかとか――今度は大樹がはしゃぎすぎる番だった――小さなペットショップであれが可愛いこれが可愛いと言い合ったり、何だこのオモチャは誰得なんだと奇妙な品物へツッコミを繰り広げたり、そんな些細なことが続いた。
 しかしそれでも大樹にとってティリエとこのような場所でこのように話をするのはやはり新鮮で、ついつい笑顔になるのがやめられない。
 ティリエもそれは同じだろうか。応える口数はそう多くなくとも少しは楽しんでもらえているといいなと漠然とながら思う。
 正直「落ち着きなさい」と何度言われたことか分からないけれど。

 しかし時間は有限で、楽しいことはあっという間だ。
 心配性の家族がいる大樹としては、気づけばそろそろ帰らなければいけない時間になってしまっていた。
 名残惜しいが仕方ない。

 帰らなければいけないことを告げれば、ティリエも「そうね」と静かに同意を示す。
 しかしやはりどうしてもまだ何かが名残惜しく、「あー」だの「うー」だのと言葉にならない呟きを発していた大樹はふいにひらめいた。

「あ!」
「どうしたの?」
「最後! プリクラ撮ろうぜプリクラ!」
「……プリクラ?」

 怪訝な顔をする彼女に、大樹はどう説明したものかと首を捻る。
 とっさに思いついたものの、大樹自身もそう詳しいわけではない。
 ただクラスメイト、特に女子がよく騒いでいるから嫌でも耳に入ってくる程度の知識だ。

「えっとな、クラスで結構流行ってんの。写真っつーか、シールっつーか。オレもあんまやったことないけどさ、せっかくだし記念みたいな?」
「……この格好を撮るわけ?」
「いーじゃん、似合ってるし」

 その格好の何が不満なのか分からず瞬けば、聞いたティリエはわずかに目を丸くし――それから肩をすくめた。

「仕方ないわね。一度だけよ」
「……」
「? ……何で笑ってるのかしら」
「んにゃ。やっぱティリエは優しいなって?」
「?」

 素っ気ないことを言っても、無理のない程度なら結局はこうして付き合ってくれるのだから。
 しかしなぜ優しいと言われるのか本気で分からない表情をする彼女が何だか面白く、大樹は「ナイショ!」とだけ告げてケタケタと笑った。





 いざゲームセンターに行くとティリエはわずかに顔をしかめた。
 周りは機械の音でけたたましいほどに溢れている。
 静かな方を好む彼女には確かに騒々しいを超えた場所かもしれない。
 その辺の配慮が足りなかったなと思うものの、プリクラ自体はすぐに済む。
 気持ちを切り替え大樹がぐいぐいとティリエの腕を引っ張る形で機械に向かい、

「……」
「あら」

 身長が足りなくて画面に入らなかった。

「うえええっ、こんな高かったっけ!?」
「大樹」
「な、何だよ?」
「画面が高いんじゃなくて……大樹が小さいんだと思うの」
「オレはちっちゃくねぇー!」

 真顔で言うな! 神妙に言うな!

「でも、困ったわね」
「ううう」
「大樹、実は今牛乳があるんだけど」
「飲めって!?」

 伸びろと!? 今すぐ!?
 というかなぜそんなものを持ち歩いているのだろうか。嫌がらせとしか思えないのだが。

「それか諦めるしか……」
「ううう、もー! これでいいんだろちくしょー!」

 何だか負けを認めるようで非常に悔しかったが、ここまで来たら引くに引けない。
 男には選ばなければいけないときがあるのだ。腹をくくるしかないときがあるのだ。

 そんなわけで大樹が引きずり出してきたものは。

「みかん……」
「これに乗れば届く!」

 みかんの入ってたダンボールの箱、だった。
 愛らしいマークがこの場では少しばかり腹が立つ。

「……」
「おいティリエ、ちょっと笑ってねぇ? なんか肩震えてねっ? なぁってばおい!?」
「気のせいよ」
「急に真顔!」
「いいから、どうすればいいの?」

 さらりと話を流されてしまった。
 何だか釈然としないが仕方ない。そろそろ本当に帰らなければいけない時間に迫っている。

「確かこう……ん? お金入れて……?」
「なるほど、こうね」

 ――結局、要領のいいティリエがほとんどの操作をし、無事にプリクラを撮ることができたのだった。
 ちなみにできたプリクラは、何だか大樹はハサミの使い方も不器用な気がするということで――不本意だ――ティリエがきれいに切り分けた。

「うわ、みかんの箱写ってるし」
「いいんじゃないかしら、大樹らしくて」
「……みかんが?」
「なんかこう、みかんの精みたいな」
「だせぇ!」

 もっとカッコイイものを要求する。切実に。

「ていうか、ティリエももっと笑えよー」
「頑張ったつもりだけど」
「うええマジで!? え、じ、じゃあ次はさらにパワーアップな!」
「パワーアップ……?」
「そう、課題だからなー!」

 びしりと指を突きつけて言えば、改めてプリクラを見たティリエは小首を傾げ、「……努力はするわ」と呟いた。
 その言葉に大樹は満足げにうなずく。
 だがふいに、プリクラを眺めていたティリエは気恥ずかしげに眉をひそめた。

「でもこの格好、やっぱり恥ずかしいのよ……できれば内緒にしてくれないかしら」
「内緒?」
「そう」
「んー……」

 大樹もまたプリクラを見、小さく唸る。

 大樹としては珍しい格好だったティリエをみんなにも教えてあげたい気持ちがある。
 しかし彼女本人がそれを嫌がるのなら無理強いをするつもりもなかった。
 何より今日たくさん遊べただけで満足だ。
 できることならまた次も、今度はもっと笑顔で遊びたい。

 だから、大樹は笑って大きくうなずき、それから小指を差し出した。

「わかった、約束な! 今日のことはナイショ!」

 差し出された小指を一時(いっとき)見つめ、ティリエもまた細い指を静かに絡めた。

「ええ、約束。二人の内緒」

 そう言って指きりをし――その小さな内緒が何だかおかしく、二人は思わず笑ってしまったのだった。


ナイショゴト


(その笑顔で撮ればいーのに!)
(……また今度ね)


*****



割と創作クラスタさんにはバレてますけどね(´▽`)←
あと肝心の服は私に知識がなさすぎて描写できませんでしたごめんなさい。
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Comment

    

もう見ました、面白いですね

コメントに気づくのに遅れてしまいました、申し訳ありません!
このような駄文へのコメント、ありがとうございます。
面白いと言っていただけて何よりです……!
今後も精進したいと思います!

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プロフィール

あずさ

Author:あずさ
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レベル:29
二つ名:囁(アビス)
あだ名:エゴイスティックスケコマシ
四字熟語:好色生活
(※二つ名メーカー、脳内メーカー等による結果)
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