【HCS】砂糖、いりますか?【④】

【HCS】=春樹ちゃんシリーズ

<設定>
「倭鏡伝の春樹がもしも女の子だったら」
・セガ春ラブコメディ
・高校生
・セーガ擬人化あり

<発端>
唯夜「セーガの擬人化がイケメンすぎてつらい。春樹君を女の子化したらセガ春書けるレベル」
あずさ「書いてください」

<執筆>
・執筆者:唯夜さま
・サイト名:Useal Night Sky
・URL:http://sky.geocities.jp/free_night_sky/UNS/top.html

<執筆者から一言>
唯夜「ごめんなさい


※本編とは直接関係ありませんが、女体化・擬人化等が苦手な方はご覧にならないようご注意ください。
 この注意を無視した文句は受け付けられませんのでご了承ください。



今までのログはこちら↓

♭1
慌しい朝。

♭2
「割と違和感」

♭3
唯夜さんオリキャラ、里桜ちゃん登場。
*****


家を出ると、はらはらと雪が舞っていた。道理で寒いわけだ、と肩を震わす。

「寒いのか?」
「うん、ちょっと」

コートとマフラーはしているが、手袋は外してしまっていたので手が寒い。ついでに言えば帽子も耳当てもないので耳が痛い。
隣を歩くセーガは平気な顔だが、寒がりの春樹には堪える気温だ。

「渡るぞ」

セーガの隣を車が通り過ぎる。そこにあった横断歩道を、セーガは渡り始めた。春樹も冷える手をこすりながら渡る。
道路の反対側についても、車道側はセーガが歩いた。こっちの方が危ないからだ、と彼は言う。
自転車が一台、後ろからベルを鳴らし近づいてきた。ベルの音を聞くと、セーガは春樹を右腕の陰に隠す。その腕越しに、ごめんねと言って走っていくおばさんが見えた。

「……」

無言で歩き出す二人。どこの家も晩ご飯の時間なのか、漏れ聞こえる家族の談笑が二人の沈黙を際立たせた。
セーガの少し後ろを歩く春樹は、何か話そうと口を開いてはなにも言わずに閉じることを繰り返している。
――何か話さなきゃ。
そんな思いばかりが募るが、実際に話すことはできなかった。
また一度口を開いて閉じた春樹の目に、歩く足にあわせて揺れるセーガの右手が映った。
――セーガの手も、冷えてるのかな?
そっと左手を伸ばす。この行動が本当に思考通りの好奇心なのか、はたまた別の感情に突き動かされたか、春樹にはわからない。
――暖かいのかな?
自分の手が彼の手と触れ合いそうになって、春樹は手を引っ込めた。
――手、繋ぎだい。けど……怒る、かな。
もう一度伸ばして、また引っ込める。
――セーガに、言えば……。
だがなんと言おう。手を繋ぎたいというか? それで何故と問われたらどうする。
――答えられない。

「うー……」

唸りながら再三手を伸ばして。

「どうした?」
「ひゃうっ」

引っ込めた。

「御主人」

そこへセーガの右腕が伸びてきた。その手をきょとんと見ていると。

「自転車だ」
「ひゃあっ」

春樹の脇を掠めるくらいの位置を、自転車が駆け抜けていった。咄嗟にセーガへ飛びつく。

「……坊主みたいだな」
「びっくりしたの!」

セーガの胸に顔を押しつけたまま頬を膨らませる。腰に回す手に、春樹は少し力を込めた。

「御主人?」
「……セーガ、暖かいね」

春樹が見上げたセーガは少し驚いた顔をしていた。その表情はだんだん変わっていき、彼にしては珍しい、優しげな微笑みを春樹に向けた。
微笑みを向けられた春樹は、赤面してセーガの胸に顔を埋める。また少し腕に力を込めた。
するとセーガも、春樹の華奢な背にそっと腕を回す。そして割れ物を抱くかのように優しく、春樹を抱きしめた。

「セーガ……?」

声をかけても、彼は動かない。

「……っ」

再び声をかけようと口を開いた途端、さっきよりも強く、きつく抱きしめられた。

「これは……御主人が、悪い」

セーガの低くて心地よい声がいつもより近くで聞こえる。それだけで冷え切った耳が暖まるような気がした。
――耳、真っ赤かも。
自分で思うほど耳が熱い。吐き出す息にも熱がこもる。セーガが触れている場所とそうでない場所の温度差が激しい。鼓動が早く、いつもより大きく鼓膜に届く。
――いつまで……?
このまま抱きしめられていたら、セーガの体温で逆上せてしまう。

「せ、セーガ? スーパー閉まっちゃうよ?」

勢いよく、セーガが離れた。離れたら離れたで、セーガの温度が名残惜しく思える。
おそらく春樹の顔は赤いだろう。暗くてよく見えないが、セーガの顔も心なしか赤いような気がした。
それを見て春樹は微笑む。

「手、繋ごう?」

無言で差し出された手を見て、春樹はセーガに少し近づけたかな、と思うのだった。



「ただ……」

家の敷居を跨ぐと、恒例の挨拶を言い切る前に春樹は口を噤んだ。

「まだ牛乳飲めないんだって?」
「あんなもん一生のまねーし!」

自分の部屋から不穏な気配がする。これは間違いなく里桜が何かをやらかしている。
――大樹の声がするのも気掛かりね。

「どうして? 美味しいのに」
「お、美味しくねーよ」

里桜が大樹に何かを吹き込んでいるようだ。しかし、聞く限りでは牛乳についてだ。おかしな話ではない。

「試しに飲んでみる? あたしのでよければ」

――じゃあなんで不穏な気配が……?

「大くんが手伝ってくれれば出せるよ、母にゅ」
「大樹に変なこと吹き込むなって言ったでしょー!」

その疑問の答えはすぐに出、大樹の貞操は姉のハリセンによって守られたのだった。


*****


あずさ「砂糖? もう吐くほど間に合ってますよ^q^」
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