【HCS】なんか始まった【①】

【HCS】=春樹ちゃんシリーズ

<設定>
「倭鏡伝の春樹がもしも女の子だったら」
・セガ春ラブコメディ
・高校生
・セーガ擬人化あり

<発端>
唯夜「セーガの擬人化がイケメンすぎてつらい。春樹君を女の子化したらセガ春書けるレベル」
あずさ「書いてください」

<執筆>
・執筆者:唯夜さま
・サイト名:Useal Night Sky
・URL:http://sky.geocities.jp/free_night_sky/UNS/top.html

<執筆者から一言>
唯夜「ごめんなさい


※本編とは直接関係ありませんが、女体化・擬人化等が苦手な方はご覧にならないようご注意ください。
 この注意を無視した文句は受け付けられませんのでご了承ください。


*****


「寝坊、しちゃったかな」

肌寒い、では済まされない程寒い朝。既に鳴り止んで久しい目覚まし時計を見つめ、春樹はむくりと体を起こした。
普段、彼女の朝は早い。二人分の朝食を作り、その後時間が許す限りの家事を行うのだ。

「今日はご飯だけで手一杯、かな」

部屋の戸を開け、冷え切った廊下を洗面台へ歩く。冷たい水を顔にかけると、寝起きでぼやけた視界が少しハッキリした。
今度は部屋に戻って壁に掛けた制服を手に取る。それをベッドに放ると、寝間着を脱いで着替えた。

「よしっ」

制服の上にエプロンを掛ければ、朝の戦闘衣は完了だ。

「時間無いなぁ……セーガ?」
「なんだ?」
「申し訳ないんだけど、大樹起こしてきてくれないかな?」

名を呼ぶと現れる守護獣に、手を合わせて頼む。セーガはため息を吐いて人型をとった。

「ありがとっ」

渋面で立つセーガに、春樹はにっこり笑った。

「今日はめいっぱい手を抜こう!」

トースターに食パンを放り込み、ボールで卵を溶いていると、大樹の部屋から声が聞こえてきた。

「坊主。起きろ坊主」
「う? 春姉声変わり?」
「そんなところだ」
「うぅ、寒い……おはよう春ね……うわっ」
ガタガタ、と大きな物音。大樹がベッドから落ちたかなと推測する。
「びっくりしたー、人のセーガかぁ」

溶き卵は既にスクランブルエッグにかわっていた。ベーコンを数枚焼いて皿に盛り、トーストを小皿に。コップ二つに通称・白いバリウムを注ぎ、卓上に並べた。

「早く顔を洗ってこい。今日は時間がないそうだ」

気怠い大樹の返事に、目をこすり歩く彼の姿が浮かんだ。居間で一人、クスリと笑う。

「おはよう、大樹」
「おはよー春ね……はぁああ」

卓上に並んだ朝食を見て、正確には白いバリウムを見て、盛大なため息を吐く大樹。

「いくら手抜きだからってため息吐かなくても良いじゃない」
「手抜きついでに牛乳も抜いてくれよー」
「だーめ、飲むの」

毎朝恒例の言い合いをしながら、居間に入ってきたセーガに礼を言う。セーガはただ頷くと、春樹の中に戻った。それを確認して、春樹は卓につく。向かいで大樹がそれに倣った。

「だいたい、そんなこと言って飲まないから大きくならないのよ」
「飲んでる春姉がオレよりちっちゃいじゃんか」
「またそれ? 男の子と女の子を比べる時点でおかしいわ」
「う……」
「大樹は椿ちゃんより背が高ければ満足なのかしら?」
「うぅ……」
「それにそうやって逃げようとするからいつまでたっても兄さんにチビ樹呼ばわ
りされるのよ」
「あうぅ……」

時間がないので、春樹は手早く朝食を済ませる。大樹に牛乳を飲ませる時間がない。寝坊したのは失敗だなあと内心後悔した。
春樹の通う高校は大樹の通う中学校より遠い。必然的に大樹より早く家を出ることになるのだが、中学生活ももう終わりだというに全く進歩を見せないこの弟を家に残すのは、当初不安で仕方がなかった。
洗面所で身だしなみを整え、部屋へ向かう。

「私は先に出るけど、大樹が出るときに戸締まりしっかり確認してね」

コートを羽織りながら釘を刺す。鞄に今日の授業で必要なものが入っているかざっと再確認し、ポケットに家の鍵を滑り込ませる。マフラーを首に巻き、手袋をつけて玄関へ向かう。

「それと」

今度は黒のニーソックスを履いた足をローファーに突っ込みながら言う。

「牛乳ちゃんと飲むのよ。残すのはダメだからね!」

恐らく無駄だろうとわかってはいても、言わずにはいられない。それが良くも悪くも春樹なのだった。

「いってきます!」

玄関の戸を開くと、家の中よりまた一段と冷えた空気が春樹を包み込んだ。


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