交換留学

わんこ萌えす!!


あ、いきなりすいません、こんばんは。
えっと、ちょっとワンコ萌えきてまして。うへへ。ぐへへ。

追記に小話放り投げておきます。

ある意味地雷なので気をつけてください。



!!注意!!
・ドキパラ1話(未執筆/爆)のネタバレあり(しかも割と盛大)
・ゼロ(ひさっちキャラ)とセーガ(擬人化)出演
・ゼロは色々偽者ですわからなかったですごめんなさい
・結局のところ、春樹とセーガの関係性について考察してるだけのような気ががが
・ドキパラのくせに笑いどころなし
・当たり前のようにヤマなしオチなし、意味は「主従萌えハァハァ」


これを見て「あかん!」と思った人や、興味のない方はスルーでよろしくお願いします!
大丈夫な方は追記から。


********


 何がきっかけでこうなったのかは正直あまり覚えていない。
 ただ分かっているのは、

「……一日だけということですので。よろしくお願いします」
「は、はい……よろしくお願いします」

 ――セーガとゼロが、“主<あるじ>交換”をすることになった。



『交換留学』


「その……何だかすいません」
「春樹さんが謝ることではないですよ。悪いことをしたわけではありませんし」
「そうですけど……」

 長身の彼を見上げ、春樹は苦笑せざるをえない。
 答えるゼロは比較的穏やかに対応してくれているが、できることならこのようなことはやりたくなかったはずだ。
 何せ彼は代々サタンの家に仕える使用人であり、サタンに強い忠誠心を持っている。
 それがまさかの主交換。
 「主交換」といってもそれはお遊びのようなものでしかなく、単に一日、春樹とゼロ、そしてサタンとセーガが一緒にいることになっただけで葉いわく「交換留学みたいなもんだ」というわけであるが――そもそもそんな「お遊び」自体が不謹慎であり面白くないに違いない。
 それでも事実、原因は春樹にあるわけではないのでこうして冷たくしないでくれているのだ。

(いや、原因が僕じゃないとも言い切れないか……)

 直接の原因は当然ながら春樹の兄である葉だが、それを止められなかった春樹にもやはり責任はあるかもしれない。
 そうであるならせめて不快な気持ちにさせないよう気を配る必要があるなと改めて思い、春樹はそっと腰を浮かせた。

「せっかくですし、お茶入れます。……あ、ここは切れてるんだった。あの、紅茶でもいいですか?」
「それなら私が」
「い、いえいえいえっ! そんな! 大丈夫ですから待っててください!」
「ですが、まあ、一応今は春樹さんが私の主なわけですし」

 冗談交じりの言葉に春樹は再び申し訳なくなる。
 冗談といえどもゼロにこんなことを言わせるなんて、ゼロにもサタンにも本当に申し訳ない。
 ――葉兄め。あとでたっぷり文句言ってやる。

「葉兄の言葉なんて真に受けないでください。大丈夫ですよ、面倒くさがってチェックなんてしてませんし」
「ですが……」
「ゼロさんはお客様みたいなものです。だから座ってくつろいでいてください」
「私にとっても春樹さんはお客様みたいなものですよ?」
「う……」

 それはそれで一理があった。
 ゼロの中で春樹は「サタンの客」――厳密に言うと語弊があるが――に近い存在なのだ。
 しかし、ゼロはあくまでもサタンの使用人であり、そしてここはサタンが招待した部屋だというわけでもない。
 なぜか葉が提供してきた寮の一室だ。
 したがって春樹がこの部屋の主というわけでもなく、ますます微妙といわざるをえない状況だった。
 どちらも客のようでいて厳密にはどちらも客ではないのだ。

「おいしい紅茶を淹れるなら私の方が上手いと思いますよ?」
「……そうですね」

 長年の重みには説得力があり、春樹は苦笑も交えて降参する。
 今からこうでは一日とはいえ気力がもつのだろうかと不安になった。




「紅茶が入りました」
「あ……ありがとうございます」

 手持ち無沙汰になった春樹はゼロの「好きにしていてください」という言葉に甘え、手近なところに積み上げられていた本を読んでいたところだった。
 どこか落ち着かなく「読む」というより「眺める」に近い状態だったかもしれない。
 だからゼロに声をかけられたとき、少々驚いたものの何となくホッとした。
 手元に湯気のたった紅茶が置かれる。
 湯気と一緒に立ち込める香りだけでも安らげそうだ。

「熱いので火傷しないように気をつけてくださいね」
「はい……。ゼロさんは飲まないんですか?」
「ええ、今は。大丈夫です、飲みたくなったらまた淹れますから」
「そうですか……。遠慮しなくて大丈夫ですからね?」
「はい」

 気をもむ春樹を気遣ったのだろうか、ゼロは特に遠慮することもなく優しい笑顔を浮かべてうなずいた。

 ――そんな彼を春樹は少しだけ怖いと思うことがある。
 確かに表面上はひどく穏やかで優しげである。
 身長の高さは迫力があるが、兄や空、セーガなどの身近な人物も春樹に比べればよほど長身だ。
 愛想でいえばセーガの方が明らかに悪い。
 しかしそれでも、セーガには感じたことのない怖さや不気味さというものが彼の隙間から垣間見えることがあった。

(…………それは、多分)

 春樹は煎れてもらった紅茶をすすり、小さく息をつく。

 それは彼がセーガと違い、春樹を信頼しているわけではないからだ。
 ――セーガが、春樹に絶対の信頼を置いているからだ。

 とはいえ、春樹はゼロを怒らせるようなこと――例えば彼の主であるサタンに不利益なことをするなど――をするつもりは毛頭ない。
 そういう意味では一応安全なはずであり、そこまで臆する必要もないだろう。
 何より賢く落ち着きのある彼の空気は春樹としても嫌いでない。

「春樹さんは……」
「あ、はい」
「春樹さんは、彼に対してもこのような態度なのですか?」
「……はい?」

 突然の質問に面食らう。
 「彼」というのは恐らくセーガのことであろうが、質問の意図がつかめず、春樹はしばし目を丸くしてゼロの顔を眺めていた。
 ゼロの顔はやはり穏やかなままで、春樹は多少の居心地の悪さを覚える。
 それは彼が悪いからではなく、単に春樹の心の問題なのだけれど。

「……えっと。あの、ゼロさんはやっぱりお客様みたいなものですし……だからセーガとは違いますよ? そりゃセーガにもお茶を煎れたりはしますけど、セーガには敬語じゃないですし、もう少しくだけますし……」
「いえ、もちろん私が客だということは重々承知しています。しかし今おっしゃったように、例えば春樹さんは自分でお茶を煎れる。彼には頼まずに」
「はぁ……」
「仕える者にとっては主に尽くすことが生き甲斐でもあるんです。あまり彼を放っておくのはかわいそうかもしれませんよ」
「……ゼロさんはサタンさんの使用人でしょう? ですから身の回りの世話をしても当たり前なのかもしれませんが……でも、セーガは違いますよ」

 未だに意図がつかめないため曖昧に笑顔を取り繕う。
 持て余したようにカップを手のひらで覆うとじんわりと熱が伝わってきた。

「セーガは僕を護ると言っています。多分、感覚としては護衛に近いんじゃないでしょうか。まぁ、護ってもらわなきゃいけないことがどれだけあるのか分かりませんが……少なくとも“契約”としては僕を護ることなんですから、それ以外のことをさせたら契約違反でしょう」
「そうでしょうか」
「……何か間違ってますか?」

 ゼロは「はい」とも「いいえ」とも言わなかった。
 代わりに緩く笑う。

「護るというのは間違っていません。確かに彼はそう言いました」
「それなら……」
「けど、貴方の身を護ると言ったわけではない」
「……え?」
「契約は貴方が思っているよりも重く、深いものかもしれませんよ」

 契約の方法は呆れるほどに軽かったかもしれませんがね、とゼロは何でもないことのように笑った。
 春樹は何も言えずに口をつぐむ。

「紅茶が冷めてしまいましたね」
「……少し猫舌なんで、これくらいでちょうどいいです」
「そうですか」





 結局、可もなく不可もなく。
 ゼロとの一日は何の問題もなくあっさりと終わりを告げた。

 見送るために外に出た春樹は一度、しっかりと頭を下げる。

「こんなことに付き合っていただいてありがとうございました。戻ったらサタンさんに伝えてください、『ゼロさんをお借りしてしまってすいませんでした』って」
「せいせいしてたのに、と毒づかれるかもしれませんね」
「あ、はは……きっと照れ隠しですよ」

 フォローを入れた春樹に対し、ゼロは一礼をして去っていく。
 それと入れ替わるようにしてセーガが戻ってくる姿が見えた。
 セーガもまた変わった様子はなく――たった一日で激変されてもそれはそれで戸惑うが――春樹はどこかホッとする。

「おかえり」
「……ただいま」

 これは、セーガが最近覚えたやり取りだ。
 当たり前の挨拶を当たり前のように交わす。それはまるで対等の立場であるかのように。

「どうだった?」
「どうと言われてもな」

 本当に特別なことはなかったのかセーガは困ったように肩をすくめた。
 春樹は小さく笑ってしまう。

『契約は貴方が思っているよりも重く、深いものかもしれませんよ』

 ――それは少しだけ、分かっていたことだった。

 彼は春樹を護ると言った。
 恐らくそれは危機的な状況からだけではない。
 春樹の一生を、春樹が抱えるもの全てを――大小問わず、丸ごと護るというのだ。
 彼の全てを懸けて、春樹の望むがままに。

「そっちこそどうだったんだ?」
「え? ……うん、そうだなぁ」

 問われた内容にどう答えようかと思案する。
 そこで気づいたが、自分の投げかけた質問は何ともアバウトで答えにくいものだと思った。
 確かにこれはセーガ同様「どうと言われても」だ。

「……あぁ、そうだ。ゼロさんにね、セーガがかわいそうかもしれないって言われたよ」
「かわいそう?」
「セーガにとっては主に尽くすことが生き甲斐なのに、僕はその生き甲斐を奪うような真似をしているってことかな」

 セーガが目を丸くする。
 そんな彼を見ることができるのは珍しく、春樹は場違いにも感心してしまった。
 彼が何か言いたげにしたのを手で制し、そっと彼の表情を伺い見る。
 困ったような、苦虫を噛み潰したような――そんな表情(かお)。

「……あのね。それで僕、ちょっと考えたんだ。もしこんな主従の関係じゃなくって……友達とか、そんな風に出会えていたらどうなったんだろうなってさ」
「……想像がつかないぞ?」
「うん、友達は無理があったかも」
「……」

 セーガがジト目で睨んでくるが不思議と怖くはない。
 春樹は一度クスクスと笑い、ふいに彼から視線をずらした。
 見上げた青空の眩しさに目を細め、ぽつりと呟く。

「僕は多分、セーガにとってのいい“主”にはなれないと思う」
「……何?」
「僕はそんな上に立つ人間じゃないって思っちゃうし、だからセーガに命令するのだって慣れることはないんじゃないかって思う」
「あのな……。御主人はもっと図々しくなるべきだ。いや、なれ」
「え、むしろセーガが命令?」
「そんな風に言ってもいいと言ったのは御主人だろうが」

 それは事実である。
 そして素直にそれを実行できる辺り、やはりセーガはすごいのかもしれないと春樹は再び感心した。

「まぁ、努力はするけど……」
「期待せずに待ってるさ」
「……うん」

 ぶっきらぼうながらもしっかりとした答えに自然と微笑んでしまう。

「あのね、さっきも言ったけど、僕はセーガにとっていいご主人様にはなれないかもって思う」
「だから別にいいと……」
「でも、セーガのことは好きだよ?」
「……」
「だから、さ。努力はするし、これからも一緒にいてほしいなって思うんだ」

 いい主にはなれない。
 だからといって春樹には“契約”を解除することもできない。セーガを解放してやることもできない。
 友達や知り合いとして接することもできない。
 春樹にとってセーガは、あくまでも「セーガ」なのだ。代わりがいるわけでも、何かの代わりなわけでもない。

「……ふっ」
「セーガ?」
「お安い御用だ」

 笑ったセーガの大きな手が春樹の頭に伸び、ポンポンと軽く撫でてくる。
 まるで子供扱いのそれは明らかに主に対して行うことではなく――その奇妙さにかえって春樹は安心した。
 今の自分たちは、きっとこれでいい。

「あ、ええと、それで早速命令!」
「何だ?」
「えっと……せっかくだし、やっぱりサタンさんのところでどんな感じだったのか話聞いてみたいなって。あ、いや、プライベートな話題があったら無理に話さなくてもいいけど……駄目かな?」

 その拙くて不器用な命令は、命令というよりもただの「お願い」で。
 それでもセーガは見た目には分からないほどに微笑み、恭しくうなずいた。

「……御意」


fin.


***************


主従ハァハァ!
ドキパラちゃんと書いてないのにこんなの書いてほんとごめんなさい!
しかも勝手にひさっちのキャラ・ゼロを借りてごめんなさい!
ゼロのキャラ分からないのに捏造しまくりですハァハァハハハハハァハァ(←やましさから来る息切れ)


便宜上ドキパラで書きましたが、実は、本編でもこの2人はこんな感じです。
春樹はセーガに対して命令するというのはどうも苦手……というか違和感があって、できることなら、主人と従者だなんて関係じゃなければいいのにと漠然とながら思うこともあります。
もちろん実際はそんなことがあるはずないし、主従の関係だからこそ出会えて、そして信頼を築けているわけですが。

春樹はセーガが本当に好きだし大切なのです。
だから契約だとか約束だとかそういう形の上に成り立っている関係じゃなくて、もっと純粋に信頼し合えたらいいのにね、っていう気持ちがあるのです。
まあ実際、本編ではとっくに契約とか関係なしに信頼し合っているのですが。
でもちょっと卑屈な春るんとしては「いやそんなおこがましいこと考えていいのかな? ワガママすぎないかな?」という気持ちがあるのでどこか微妙に遠慮がちw

そんなわけでドキパラでも本編でも、春樹の場合、「命令」じゃなくて「お願い」になっちゃうことが多いんです。
セーガとしては命令だろうがお願いだろうが聞いちゃいますけどね!www
「ああもう俺にくらいもっとワガママ言ってみろ!」という気持ちと、「全く仕方ないなぁ……これだから御主人は」という気持ちを抱えつつww
セーガの包容力ハァハァ!
卑屈な春樹にはセーガくらいの包容力がないとやってられませんぜ、ぐへへへへ。


サタンとセーガサイドも書いてみたい気がしつつ、正直、この2人がどんなやり取りをするのかさっぱり想像できませんでした・゜・(PД`q。)・゜・
なんかセーガは「てきとーにしてるからそっちも好きにしてろ」ってサタンに言われて、その通りにただ大人しくしてそうな気もする……ww

ゼロはゼロでサタンを「素直じゃないなぁ」と思いながらも、それくらいじゃないともう張り合いがないというか、春樹みたいな相手は楽だけど拍子抜けちゃうっていうか、そんなことを思っていればいいと思いますハァアアアン。

そんな自己補給でした! すーはーすーはー。
スポンサーサイト
Home |  Category:メモやら小話やら |  コメントアイコン Comment0  |  Trackback0
Tracback

Tracback URL :

Comment

    
Home   Top
 
プロフィール

あずさ

Author:あずさ
武器:シャーペン、ノート、パソコン、ポメラ
レベル:29
二つ名:囁(アビス)
あだ名:エゴイスティックスケコマシ
四字熟語:好色生活
(※二つ名メーカー、脳内メーカー等による結果)
アイコン:朧夜緋雨さまから

最新記事
カテゴリ
呟き、囁き、ぼやきに寝言
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード